2019年に始まった新型コロナウイルス・パンデミックは、世界中の企業に多大な影響を与え、UAEのダイヤモンド産業も例外ではありませんでした。パンデミック前、UAEには12社のダイヤモンド工場が稼働していましたが、その後の経済的混乱により、現在では弊社が商業ベースで唯一の工場として稼働を続けています。
一方で、UAEはその無税制度や地理的な優位性、輸出入のインフラを活かし、ダイヤモンド貿易のグローバルハブへと急成長しています。特にドバイは世界有数の空港と港湾を持つことから、アフリカなどの主要な産地からのダイヤモンド輸入の拠点としての役割を果たしています。
さらに、2020年9月15日に、UAEはアメリカの仲介によりイスラエルとの国交を樹立しました。この歴史的な外交関係の進展により、両国間でのビジネスが活発化し、特にダイヤモンド貿易が大きく伸びています。イスラエルの技術力とUAEの地理的優位性が相まって、取引量は年々増加しています。
2023年度のドバイにおけるダイヤモンドの取引市場は383億ドルに達し、年率2%の成長を続けています。これはベルギーのアントワープを抜いて、世界一の取引規模となっています。特に原石取引において、ドバイは年間213億ドルの取引を行い、世界一を誇ります。
さらにUAEのダイヤモンド取引市場は、研磨済みのダイヤモンドの輸出にも大きな影響を与え、2023年には169億ドルの取引を記録しました。これは全体取引量の44%を占め、年率32%の増加を達成しています。UAEのダイヤモンド産業は今後もこの成長を続け、グローバル市場での競争力をさらに高めていくでしょう。
このような成長により、UAEは世界のダイヤモンド市場の中心的存在となりつつあり、弊社もこの市場の一員として更なる発展を目指してまいります。

弊社は、国際的なビジネスアワードの受賞歴やUAEに残る唯一の商業ベースのダイヤモンド工場として、日々世界中からダイヤモンド原石が持ち込まれています。主にアフリカからの原石が中心で、供給量は現在の購買能力を上回るほどです。このため、事業パートナーと共にさらなる成長を目指しています。
弊社の自己資金と事業パートナーからの出資金により、持ち込まれたダイヤモンド原石を購入いたします。原石の60～70%は高品質にカット・研磨され、残りは原石のまま市場に再販されます。
原石の仕入れにおいては、長年の実績と信頼があり、UAEに輸入されるダイヤモンドの多くを弊社が最初に鑑定します。そのため、他社に先駆けて原石を安く仕入れることができます。さらに弊社は独自のアフリカルートを通じて原石を仕入れることが可能です。これにより、生産ラインが止まるリスクを最小限に抑えています。
また、支払いには厳格な規定が設けられており、すべてのダイヤモンド原石は当社の鑑定士による査定後、即時に現金または銀行送金で支払われます。これにより支払いトラブルのリスクを完全に排除しています。
カットと研磨されたダイヤモンドは GIA(アメリカ)、IGI(UAE)、HRD(ベルギー)などの信頼ある鑑定機関で鑑定を受け、一部はジュエリーに加工し、一部は提携する宝石店にて販売されます。カットと鑑定書の取得には通常45～60日を要します。
当社の職人は全員インド出身で、20～45年の経験を持つベテラン研磨師です。各職人が高い研磨技術を持ち、常に最高品質の製品を提供しています。